第2回結果発表

入選　

猛暑日はふらふら増える救急車　　　長瀬　記代子

働きすぎ教師帰宅は午後１０時　　　橋本　恭治

ふらふらの僕に夕立容赦ない　　　　平永　きよみ

鬼ごっこふらふらになり子ども追う　髙山　龍太郎

ふらふらになるのも少しいるんだよ　髙山　えみ子

ふらふらだ八月九月十月も　　　　　山本　佳子

持久走遠くに見えてきたゴール　　　福井　悦子

ふらふらになっても繋ぎたいタスキ　長谷川　清流

深酒でやっと自宅にたどり着く　　　堀田　友志

自転車をふらふらにする向かい風　　橋倉　久美子

ふらふらになるまで酔って見た世界　鬼頭　しず江

ふらふらと寄りバーゲンの無駄を買う　鈴木　かつえ

政策に世論の力左右する　　　　　　中村　ちづ子

運動会最後はみんなふらふらだ　　　髙山　えみ子

与野党の狭間で揺れる党もある　　　重徳　光州

ふらふらにそれから四股をまた稽古　橋本　恭治

徹夜明け始発電車に倒れ込む　　　　平永　きよみ

ふらふらと歩き知らない街に会う　　髙山　龍太郎

ふらふらと買う気無いのに店のぞく　赤坂　孝子

場当たりの答弁墓穴深くする　　　　堀内　重紀

片足立ちナントカ出来た２０秒　　　服部　タケシ

まだ未だと居座る風邪にふらふらよ　葛谷　美紀子

夏ばてか身体ふらふら目も回る　　　佐伯　たみこ

ふらふらになるまで踊る夏祭り　　　真理　猫子

貧しさに耐えて生き抜く母子家庭　　重徳　光州

秀３　

天職をやっと見つけたフリーター　　中村　ちづ子

秀２　

酔っ払いに似ている台風の進路　　　𠮷崎　柳歩

秀１

就活から帰宅の孫へ出すむぎ茶　　　福井　悦子

選者吟

一杯の水にふらふら救われる

選者コメント

　参加者増を期待の２回目だったが３名少なくなった。しかし他吟社の方の投句もあったと聞き感謝です。　課題から離れ、ぶらぶら、ふわふわ、ゆらゆら等で詠んだ句があり残念だった。課題を理解して作句する習慣をつけよう。

秀３　コロナ感染拡大で勤め先もなくなりあちらこちらと転職。しかしそのお蔭で天職を見付けふらふらからの脱出、喜びを感じる句である。

秀２　酔っ払いの大型台風６号。Ｕターンしながら各地をふらふらし大きな被害を出した。時事吟であるが記憶に残る台風をズバリ詠んだ秀句である。

秀１　「むぎ茶」が秀逸。猛暑を表し、その中をリクルートスーツで何度目かの就活。汗を流して帰宅した孫を心配するおばあちゃんの気持ちが伝わって来て秀１でいただいた。