第24回の結果
2025年6月
課題「ぼちぼち」
平永 きよみ 選
参加者 87名
2025年6月
課題「ぼちぼち」
平永 きよみ 選
参加者 87名
入選
雛誕生ぼちぼちからが長かった 宮尾 美明
まあ飲めよ愚痴はぼちぼち聞いてやる 重徳 光州
一日の仕事二日でおばあちゃん 橋本 恭治
ぼちぼちと歩く知らぬ間に先頭 谷 幹雄
ぼろ儲けぼちぼちですと白を切る 山本 佳子
百過ぎたらぼちぼち来いと黄泉の父母 成瀬 雅世
雨上がりぼちぼち席を発つ支度 谷 幹雄
ゆっくりと来いと長蛇の地獄門 小林 祥司
ひとりにも慣れてぼちぼち増やす趣味 みつ木 もも花
ぼちぼちと職場に馴染む新社員 鈴木 さゑ子
三次会辺りでやっと本音出る 金子 鋭一
ぼちぼちと広げた羽を畳む日々 穐山 常男
日が暮れぬうちにぼちぼち旅の宿 鬼頭 しず江
ぼちぼちと言ってたはずの預金額 ぱせり
リハビリの成果ぼちぼち現れる 北田 のりこ
ぼちぼちと毒が回って仲間入り 平尾 定昭
幹事の腕みな満足のお開きへ 長瀬 記代子
ぼちぼちと祖母に合わせて行く小道 長谷川 清流
ぼちぼち気になる葬儀社の折り込み 満月庵
立ち話ぼちぼち行こかワンと鳴く 金城風 見子
少しずつ手の内探る聞き上手 福井 悦子
待たせておいてぼちぼち行こかおばあちゃん 日比野まりえ
秀3
重い腰ぼちぼち上げて行く歯医者 堀田 友志
秀2
ぼちぼちと熟成梅酒琥珀色 北田 のりこ
秀1
ままごとに顔出す青い世間体 福村 まこと
選者吟
かくし玉ぼちぼち出してくる党首
選者コメント
課題「ぼちぼち」=ゆっくりと物事に取り掛かるようす。関西の方言では、そこそこ、まあまあ、などの意味も。広がりのある楽しい題でした。
秀3 これぐらいなら・・・と先延ばしの歯の痛み。ところが我慢も限界か。ぼちぼち保険証を出しましょう。
秀2 まさに梅酒作りの時季。ゆっくりゆっくり琥珀色になるのを待つ。急いでは絶対できない梅酒です。
秀1 ほのぼのとするおままごと。世間体などと難しいことはわからないが、子どもながらに何か芽生え始めたのですね。